こじれるコンプレックス

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【読書】チームができた経緯を読んでいくと胸が熱くなる/「琉球ゴールデンキングスの奇跡」

先日、木村達郎さんの著書「琉球ゴールデンキングスの奇跡」を読了した。
 
bjリーグでは4回優勝を果たし、Bリーグ開幕戦で戦うチームにも選ばれたキングス。
Bリーグが出来てから、改めてキングスができた経緯をこの本で振り返ると、感動するものがあった。
 
ちなみに、毎日新聞の1面コラム『余録』(2016年11月7日付)でも、この本が取り上げられている。
 
目次
 

本の概要

おおまかな内容については以下でご確認を。 
 

ポイント

  • 県外出身者が沖縄でプロバスケチームを作るまでの過程
  • 今からは想像もつかない、リーグ参戦1年目の苦悩
  • アリーナ構想が現実になりつつある状況に驚き
 

県外出身者が沖縄でプロバスケチームを作るまでの過程

木村社長は東京出身。沖縄との縁が特別にあった訳ではない。
 
ただ、バスケに勤しんでいた学生時代、沖縄出身の選手のプレーに魅せられた。
そして、その選手の純粋に沖縄を大切に思う感情が印象的だった、と書かれている。
 
その後、調査と分析、そして可能性を根拠にして、沖縄にプロバスケチームを作ることを決断したのだ。
 
ただ、そこから沖縄の人の信頼を得るまでには時間がかかった。
実際、「骨を埋める気があるのか」と絡まれたエピソードも書かれている。
 
これは私自身も何となく思うこと。
沖縄は確かに多文化ではあって、「いちゃりばちょーでー」*1という言葉もある。
 
一方で、本土の人との心理的な壁が存在する。
それは島国根性なのかもしれないし、かすかに感じている劣等感から来るものかもしれない。
ナイチャー*2が話を持ちかけてくると、「どういった思惑があるのか?」と疑念を持つのは仕方のないことかもしれない。
 
そこをうまく感じ取って、沖縄に溶け込もうとし、熱意を伝え続けた姿勢は本当にすごい。
木村社長は沖縄の人間以上に、沖縄の文化や人、機微を理解されているのだろうと感じた。
 

今からは想像もつかない、リーグ参戦1年目の苦悩

様々な紆余曲折を経てbjリーグに参戦した1年目の結果は、所属地区で最下位
 
負け癖がつき、勝つための集中力をなくした姿勢が如実に伝わるプレー。
木村社長と当時のヘッドコーチとの度重なる口論など、今からは想像もつかないチームの惨憺たる状況
 
チケットの売上も想定より伸びず金銭面でも苦しく、しまいには原因不明の頭痛に悩まされる。
そんなにっちもさっちもいかない状況は、読んでいても頭が痛くなりそうだった。
 
それでも、シーズン後にはチームの再編成を始めとする改革を断行。
全保連という大口スポンサーも取り付けることができ、選手強化にもはずみがついた。
その甲斐あって、2年目には見事bjリーグ初優勝を果たしたのだ。
 
苦しい状況をいかに打開し、行動に移していったかという点では、かなり読み応えがある。 
 

アリーナ構想が現実になりつつある状況に驚き

本の中では、優勝記念の酒席でスポンサーの方から「優勝祝いは何が欲しいの」と聞かれた時、木村社長は「キングスアリーナが欲しい」と言ったいうエピソードが書かれている。
 
Bリーグ創設後、沖縄市にある沖縄市民体育館をホームアリーナとしているキングス。
その沖縄市は、2020年に1万人を収容できる規模の大型アリーナ施設の完成を目指している。
 
施設はキングスのホームゲームの会場としても使われる計画で、まさに欲しかった「キングスアリーナ」が実現しつつある。
 
この本が書かれたのは2009年で、その当時は正直、まだ現実味のないレベルの話だったと思う。
それでも、ここまで来るまでには夢物語を夢物語で終わらせない木村社長の行動があったはずで、ただただ頭の下がる思い。
 

まとめ

以上、「琉球ゴールデンキングスの奇跡」を読んで感動したことを中心に述べてみた。
とにかく、「キングスを応援したい!」と思えて仕方がなくなる1冊だった。
また、社会人としても木村社長の意欲や気迫は、とても勉強になる本だと思う。
 
※Kindle Unlimited対象です

*1:一度会えばみな兄弟というように、誰にでも親切にする風土を表す言葉

*2:沖縄の人が県外の人を指す言葉