こじれるコンプレックス

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ラジオを中心に好きなことを自由に書いているブログ

「ゲイは仕事をすぐ辞める」? 雑なカテゴライズは他人に対する理解を妨げる。

ゲイの読者を主なターゲットにしていた個人運営のサイトがあった。
公称月間15万PVを稼ぎ出したこともあるサイトだが、突如閉鎖された。
 
比較的辛口の文章ながら、管理人さんの知識や思想が垣間見えて、読んでいて面白かったサイトなだけに、何の前触れもなしになくなったのは残念である。
「シャイニーゲイ」(SNSでリア充感を出すゲイ)とか、「クソリプおじさん」(やけにイケメンに絡みたがるゲイ)を取り上げていた記事は特に秀逸だった。 
 
ただ、このサイトの記事を読んでいて、腹が立ったことが一度あった。
ゲイが仕事を続けるコツ、みたいな趣旨の記事だった。
その記事は、「ゲイは仕事をすぐ辞めます」という文章で始まっていた。
 
どこで統計とったんだ、とこの時点で少しムッとする。
一応、LGBTは一般より転職率が高い傾向があるという調査はあるが、だからといって乱暴すぎないか。
それとも、管理人さんの周りにいたゲイの人たちが、あまりにも仕事が続かないのだろうか。
 
ちなみに、管理人さんはゲイであるが、仕事を10年続けているらしい。
だから、仕事を続けるコツを教えてあげましょう、という。
 
更にムッとする。自分はゲイの傾向に当てはまりませんとでも言いたいのかと。
 
そのコツを読んでいくと、「気を張り過ぎない」とか、「嫌だからってダラダラやらない」などと書いてあり、わざわざゲイにあてるものかと疑問を持ってしまう。
ゲイの部分を「若手社員」に置き換えても通じるではないか。
 
結局、その記事を最後まで読んでしまった。
もしかしたらこれが戦略だったのかなあ、なんて思いつつ。
ただ、記事の内容に納得することはできなかった。
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いくらキャッチーだからって、特定のカテゴリーに属する人たちを一緒くたにして「こうでしょ」ってまとめられると、私は違和感を覚える。
 
 「B型はわがまま」とか「ゆとり世代は非常識」とか。
 
 「ゲイとかトランスジェンダー(特に生まれた身体が男性だった人)はオネエ」とか。
 
雑にカテゴライズして、知ったような顔をする姿勢に腹が立つのだ。
知った風なことを言うけど、理解しようとしてないよね、と。
 
「オネエ」って言葉を誇りにしている当事者もいるのは知ってる。
ただ、雑にまとめている意味では「オカマ」と何ら変わりない。
自分で言ってくる人には何も文句は言わないけど、私が人に言うのは慎重になる。
 
男性が好きな男性だからと言って、みんながみんな、女性言葉を使う訳でもなければ、美容や芸術のスペシャリストな訳でもない。
女性の気持ちが分かるというなら、強制わいせつの被害者を悪く言うゲイなんていないと思うけど……。
 
結局、色眼鏡を外して目の前にいる人と関わらない限り、その人の本質は見えてこない。
表面的なプロフィールを前提にすると、つい自分と合わないところが見えてきた時にその情報と結びつけて、「これだから○○出身のやつは」とか、「男って…」「女って…」とまとめてしまう。
その方が楽だし、自分は悪くないって言い聞かせられるから。
そうして、理解をしようとしなくなり、他人を無意識に傷付けることにつながっていく。
残念ながら、理解する努力をしないまま、偏見に基づいた発言をする政治家や著名人も時折見かけるけど……。
(中には正当化したり開き直ったりする人もいて、「ある意味一貫してる」と皮肉りたくもなる)
 
この記事を書きながら、私も、自分に言い聞かせる。
ろくに理解しないで、人を知ったような顔をしないように、と。