こじれるコンプレックス

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こじれるコンプレックス

ラジオを中心に好きなことを自由に書いているブログ

【演劇感想】演劇集団アトリエッジ『流れる雲よ』

8月13日、演劇集団アトリエッジの舞台『流れる雲よ』を観に、六行会ホール(品川区)まで行ってきた。
 
『流れる雲よ』は度々再演されている、演劇集団アトリエッジの代表作とも言える舞台。
ラジオドラマにもなったり、舞台がTOKYO MXで放送されたりした実績もある。
 
私はこの舞台を観て、今ある平和について深く考えさせられた。
終戦記念日が近いタイミングで、この舞台を観ることができて本当に良かったと思う。
 
舞台は本当に素晴らしかったし、感想はTwitterで言及した。

特攻隊員たちの想いに胸を打たれる

特に、特攻隊員たちが命を犠牲にする瞬間の演出には、かなり胸を打たれた。
各々の想いが伝わってくるひとり語り、そして魂の叫びとも言えるうなり声。
最期を遂げる時の轟音と閃光、そして急激な暗転。
 
一人ひとりの想いや背景がとても丁寧に、細やかに描かれていたと思う。
出演者が多い舞台だったけど、「端役」とされる人は誰もいなかった。

舞台全体を通して訴えてくる強いメッセージ

舞台の特徴的な点として、特攻隊員・航空隊員は皆坊主ではない、という点が挙げられる。
これは、パンフレットでもあえてやっている、という趣旨の説明がある。
特に主役級にあたる市川博樹さん*1はかなりのロン毛。
 
そもそも、終戦間近のある日、突然未来のラジオが聴こえてくる……という話である。
時代考証的な正確さにこだわる人からしたら、突っ込みたくなるところはあると思う。
 
だけど、そんなことを超越するメッセージが、舞台全体を通して伝わってくる。
「平和をこの手で実現していこう」「日本はもっといい国にしていけるはず」という強い言葉を訴えかけられているようだった。

平和は誰でも望んでいるはずだけど

2016年、終戦記念日から71年を迎える。
特攻隊員たちを始めとした戦死者たちは、靖国神社に祀られている。
 
戦争をすることはいけないことだし、平和を願わない人はいないだろう。
だけど、その平和の実現の仕方で食い違いがあって、それぞれの立場でいがみ合っている感じがする。
この対立は悲しいかな、全然解消される見込みがない。

日本をいい国にしていくために

劇中、「日本は、いい国だと思いますか?」という台詞が出てくる。
私はこの問いに即答できない。
否定したくはないし、素晴らしいと思う点もある。
だけど、手放しで賛美できる程にいい国だと堂々と言える自信もない。
 
でも、いい国にしていくのは日本国民である私たちのはず。
日本がよりいい国になっていけるように、私にも何かできるかな、と思わされた。

*1:DJ ARCHEの名でDJ、ナレーターも務める人。私は『アッコにおまかせ!』とかファミマの店内放送で声を聴いたことがある